ハクビシンを寄せ付けない方法|今日からできる対策まとめ

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「庭の果物がいつの間にか食べられている」「最近、屋根の上で物音がする」――そんな心当たりがあるなら、早めにハクビシンを寄せ付けない対策を始めることが被害の拡大を防ぐ近道です。農林水産省の資料によれば、ハクビシンなど中型獣類による農作物被害額は年々増加傾向にあるとされています。この記事では、国や自治体が公表しているデータをもとに、ハクビシンを自宅に寄せ付けないための具体的な対策を解説します。

この記事のポイント
  • 農林水産省のマニュアルでは、ハクビシン対策の柵は地上5cmと10cmの2段に張ることが基準として示されている
  • ワイヤーメッシュ柵は目合が7.5cm四方以下でないと侵入を許してしまうとされている
  • 果樹の管理・庭木の剪定・隙間の封鎖という3つの対策を組み合わせることが重要
  • 忌避剤だけに頼ると、慣れによって効果が薄れることがある
目次

「寄せ付けない対策」と「追い出す対策」の違い

寄せ付けない方法と追い出す方法の違いの図解

ハクビシン対策には、大きく分けて「まだ来ていない・棲みついていない段階で寄せ付けないようにする予防対策」と「すでに屋根裏などに棲みついてしまった個体を追い出す対策」の2種類があります。この記事で扱うのは前者の予防対策です。すでに天井裏から物音がする、糞尿の被害が出ているという場合は、追い出しと侵入口の封鎖を同時に行う必要があり、対応の手順が異なります。

予防対策の基本は、「エサを断つ」「隠れ場所・通り道をなくす」「侵入できる隙間をふさぐ」という3つの視点を組み合わせることです。どれか一つだけを徹底しても、別の要因でハクビシンが寄ってきてしまうケースがあるため、次の章で紹介するデータを参考に、できる対策から順番に取り組んでいくことが効果的です。

国のデータで見るハクビシン対策の重要性

増え続ける農作物被害額

農林水産省が公表している資料によれば、ハクビシンなど中型獣類による2016年度(平成28年度)の農作物被害額は約9億円にのぼり、10年前の平成18年度と比べて約3億円増加しているとされています。都市部でも庭木や家庭菜園を荒らされる被害が報告されており、農地に限った話ではなくなってきています。

侵入を防ぐ柵・ネットの具体的な基準

同資料では、電気柵を設置する場合は地上5cmと10cmの2段に柵線を張ることが基準として示されており、ワイヤーメッシュ柵の場合は目合が7.5cm四方以下でなければハクビシンの侵入を防げないとされています。目合が10cm四方以上になると、体が柔らかいハクビシンは柵をすり抜けて侵入してしまうため、「隙間があるから多少は大丈夫」という考えは禁物です。

対策基準・数値
電気柵地上5cmと10cmの2段に柵線を設置
ワイヤーメッシュ柵目合7.5cm四方以下が必要
農作物被害額(2016年度)約9億円(10年前から約3億円増)
農林水産省の資料をもとに編集部が作成

出典:農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル-アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ-」

編集部

「柵があるから安心」ではなく、目合の細かさまで確認することが、寄せ付けない対策では重要なポイントです。

自宅でできるエサ場・庭木の対策

家庭菜園・果樹の管理で気をつけたいポイント

自治体が公開している対策マニュアルでは、「家庭菜園の野菜、果実(ビワ、カキなど)は成熟したらすぐに収穫する」ことや、ペットのエサを屋外に放置しないこと、ゴミ置き場の清掃・管理を徹底することが呼びかけられています。ハクビシンは雑食性で果実を好むため、収穫のタイミングを逃した果樹や、屋外に置きっぱなしのペットフードが、そのまま「エサ場」として認識されてしまいます。

庭木の剪定と侵入口になりうる隙間の点検

同マニュアルでは、「イチョウの実(ギンナン)、柑橘類、ビワ、カキ、ブドウなどの果樹は、家の屋根やベランダまで枝葉が伸びていると、家屋侵入に利用されてしまうため、定期的に剪定する」ことが重要と説明されています。剪定した枝葉を庭に放置すると、それ自体が隠れ場所になってしまうため、すぐに廃棄することも推奨されています。あわせて家屋の壁や床下、屋根などを定期的に点検し、隙間があればスチール製品のネットなどでふさぐことが案内されています。

近隣自治体の案内でも、換気口や軒下などの8cm四方程度の隙間に金網を被せる、破損箇所を修復してふさぐといった対策や、屋根に伸びた木の枝を剪定して侵入ルートを断つことが紹介されており、木酢液を薄めたものやホームセンターで購入できる忌避剤を定期的に散布することで「寄り付きにくくなる」とも案内されています。

出典:文京区「アライグマ・ハクビシン防除マニュアル」、船橋市「ハクビシンについて知りたい」

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忌避剤・忌避グッズの効果と選び方の注意点

ホームセンターやインターネットでは、木酢液を配合した忌避剤や、においで追い払うタイプのスプレー、超音波・光を使ったグッズなど、さまざまな忌避製品が販売されています。においタイプの忌避剤は、設置直後は一定の効果が期待できるとされる一方、雨や風で成分が薄まりやすく、定期的な散布・交換が必要という手間があります。

また、ハクビシンは学習能力が高い動物で、同じ場所に同じ忌避剤を置き続けると、危険がないと学習して慣れてしまうことがあると指摘されています。忌避剤だけに頼るのではなく、エサ場をなくす対策・隙間をふさぐ対策とあわせて使うことで、はじめて効果を発揮しやすくなります。忌避剤を選ぶ際は、屋外用・屋内用の違いや、ペット・小さな子どもがいる家庭での安全性も確認したうえで選ぶことをおすすめします。

気づかないうちにハクビシンを誘引してしまうNG行動

寄せ付けない対策をしているつもりでも、日常の何気ない習慣が、逆にハクビシンを誘引してしまっていることがあります。よくある例が、庭やベランダでの家庭菜園・果樹栽培を、収穫のタイミングを決めずに放置してしまうケースです。熟した果実を数日放置するだけでも、においに誘われて近づいてくる可能性があります。

ほかにも、ペットフードの屋外での放置、生ごみをネットなしで収集日前夜から出しておくこと、使わなくなった物置や倉庫を放置していることも、ハクビシンにとって格好のエサ場・隠れ場所になってしまいます。庭木の剪定を後回しにして、枝葉が屋根に接するほど伸びてしまうのも典型的なNG行動の一つです。

  • 収穫時期を過ぎた果樹や野菜をそのまま放置している
  • ペットフードや生ごみを屋外に出しっぱなしにしている
  • 使っていない物置・倉庫を長期間点検せずに放置している
  • 屋根やベランダまで枝葉が伸びた庭木を剪定していない

自分で対策する場合の流れ・方法

すでに被害が出ている、天井裏で物音がするなど棲みついている疑いがある場合は、寄せ付けない対策だけでは不十分なため、専門業者への相談をおすすめします。以下は、まだ被害が出ていない段階での予防対策の流れの目安です。

予防対策は一度で終わりではなく、定期的な点検・メンテナンスを続けることが重要です。特に果樹の収穫時期や、庭木が伸びやすい季節は、対策が手薄になりやすいため注意しましょう。

寄せ付けない対策の基本的な流れ
  1. 敷地内のエサ場をなくす:果樹の早期収穫、ペットフード・生ごみの管理を徹底する
  2. 庭木を剪定する:屋根やベランダに接する枝葉を切り、侵入ルートを断つ
  3. 家屋のすき間を点検・封鎖する:換気口や軒下など7.5cm四方以下の網目でふさぐ
  4. 忌避剤を設置する:侵入されやすい場所に木酢液系の忌避剤を定期的に散布する
  5. 定期的に見回り・点検を行う:物置や庭を月1回程度チェックし、足跡や糞がないか確認する

柵やネットの目合が粗いと、対策をしているつもりでも侵入を許してしまいます。設置後も定期的に破損がないか確認し、隙間ができていたら早めに補修しましょう。

自分での対策が難しい・改善しない場合は業者へ

害虫駆除業者が作業している写真

対策を続けてもハクビシンの気配が続く場合や、屋根の高所・広い敷地など自分では点検しきれない範囲がある場合は、専門業者への相談を検討しましょう。専門業者であれば、敷地全体の侵入経路調査から、柵・ネットの設置、忌避処理まで一連の対策をまとめて任せられるという利点があります。

業者への相談を検討すべきサイン
  • 対策をしているのに足跡や糞が繰り返し見つかる
  • 屋根や高所など自分では点検・補修できない場所がある
  • 敷地が広く、侵入経路を特定しきれない
  • すでに天井裏などに棲みついている疑いがある

専門業者に依頼すれば、被害状況の調査から再発防止までまとめて対応してもらえます。無料で見積もり・相談に対応している業者も多いため、被害の予兆に気づいたら、早めに複数社へ相談して比較することをおすすめします。

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よくある質問

Q. ハクビシンを寄せ付けないために一番効果的な対策は?

A. 一つの対策だけに頼るのではなく、エサ場をなくす・庭木を剪定する・すき間をふさぐという複数の対策を組み合わせることが重要です。柵を使う場合は目合7.5cm四方以下が基準とされています。

Q. 忌避剤だけで寄せ付けないようにできますか?

A. 忌避剤は一定の効果が期待できますが、ハクビシンは学習能力が高く慣れてしまうことがあるため、忌避剤単体ではなくエサ場対策・侵入防止対策とあわせて使うことが推奨されます。

Q. 庭の果樹はどう管理すればよいですか?

A. ビワ・カキ・ブドウなどの果実は成熟したらすぐに収穫することが推奨されています。また、屋根やベランダに枝葉が接しないよう、定期的に剪定することも侵入防止につながります。

Q. 対策をしても被害が続く場合はどうすればよいですか?

A. 対策をしているにもかかわらず足跡や糞が繰り返し見つかる場合は、すでに敷地内に棲みついている可能性があります。自分での対策にこだわらず、早めに専門業者に相談することをおすすめします。

まとめ

ハクビシンを寄せ付けないためには、エサ場をなくす・庭木を剪定する・すき間をふさぐという3つの対策を組み合わせることが基本です。柵を使う場合は目合7.5cm四方以下、電気柵は地上5cmと10cmの2段が基準とされています。忌避剤は補助的な対策と位置づけ、対策をしても被害が続く場合は無理をせず専門業者に相談し、複数社を比較することをおすすめします。

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本記事は、農林水産省・文京区・船橋市が公表している資料をもとに作成しています。

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