シロアリの大量発生、なぜ起きる?条件と放置リスクを解説

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ある日突然、窓の外や玄関先で羽アリが渦を巻くように大量に飛び回っているのを見て、驚いた経験はありませんか。シロアリの大量発生には気象条件が関係しており、発生には一定のパターンがあります。この記事では、シロアリが大量発生しやすい条件や、放置した場合のリスク、大量発生を見たときにやるべきこと・避けたいことを解説します。

この記事のポイント
  • シロアリの羽アリは、種類ごとに決まった時期・気象条件で一斉に飛び立つ
  • 大量発生は自宅だけの問題ではなく、近隣への影響も懸念されている
  • 羽アリが見えなくなっても、巣そのものが解決したとは限らない
  • 大量発生直後の対応を誤ると、被害を見落としたり悪化させたりすることがある
目次

シロアリが大量発生しやすい条件

シロアリが大量発生する条件の図解

シロアリの羽アリは、巣が十分に成熟したタイミングで、新しい巣を作るために一斉に飛び立ちます。この行動を「群飛(分巣飛行)」と呼び、種類によって時期や気象条件、時間帯に違いがあります。東京都保健医療局が公開している資料によると、ヤマトシロアリは4〜5月の雨上がりの晴れた風のある昼間に飛翔するとされており、雨上がりという特定の気象条件が引き金になっていることが分かります。

同資料では、イエシロアリは6〜7月の夕方に多く夜間も飛翔し、近年被害が広がっているアメリカカンザイシロアリは6〜9月の昼間に飛翔するとされています。「雨上がりの昼に大量発生した」「夏の夕方から夜にかけて飛んでいた」といった状況は、種類を見分けるヒントにもなります。1回だけでなく、条件がそろうたびに繰り返し発生することもあるため、「今回は収まったから大丈夫」と判断しないことも大切です。

出典:東京都保健医療局「シロアリ」

編集部

「雨上がりの昼間に大量発生した」という状況そのものが、実は種類を見分ける手がかりになります。見かけた日時をメモしておくと、後で業者に相談する際にも役立ちます。

大量発生を放置するとどうなるか

大量発生したシロアリの画像

「羽アリを見ただけで、実害はまだないから大丈夫」と考えて放置してしまうと、被害が進行するリスクがあります。国土交通省が公表している空家等の管理に関する指針では、「シロアリが大量に発生し、近隣の家屋に飛来し、地域住民の生活環境に悪影響を及ぼすおそれがある」状態を、周辺の生活環境保全の観点から放置が不適切なケースの一つとして挙げています。これは、シロアリの大量発生が自分の家だけでなく近隣にも影響しうる問題として扱われていることを示しています。

また、国土交通省の補助事業として実施された「シロアリ被害実態調査」(全国5,322棟を対象)では、床下の蟻害が確認された住宅は全体の約19%にのぼり、過去に駆除歴がある住宅では被害発生率が90%を超えるという結果も示されています。大量発生というインパクトの強い出来事があった年は、近隣一帯で同じように羽アリが発生していることも珍しくありません。「うちだけの問題ではないかもしれない」という視点を持つことも重要です。

出典:国土交通省「管理不全空家等及び特定空家等に対する措置に関する指針(ガイドライン)」/国土交通省補助事業「シロアリ被害実態調査報告書」

シロアリの大量発生のポイント・注意点

「大量発生した年」は近隣も同時に被害が出やすい理由

羽アリの群飛は気象条件に左右されるため、条件がそろった日には、同じ地域の複数の住宅で同時に羽アリが飛び立つことがあります。自宅で大量発生を見た場合、近隣でも同じような状況が起きている可能性があるという視点は、あまり意識されていませんが重要なポイントです。近所で同じ話を聞いた場合は、地域全体でシロアリが活発化しているサインかもしれません。

大量発生直後にやってはいけない対応

羽アリが大量に飛んでいるのを見て、慌てて掃除機で吸い込んだり、殺虫剤を大量に噴霧したりする方も多いのですが、これらはあくまで「今見えている個体」への対処にすぎず、巣そのものへの対策にはなりません。羽アリがいなくなったことに安心して、床下や壁の中の巣を確認しないままにしてしまうと、被害を見落とすことにつながります。まずは落ち着いて、発生した場所・時間帯・数を記録しておくことが、その後の対応に役立ちます。

一時的に収まっても油断できない理由

群飛は一度に全ての個体が飛び立つわけではなく、条件がそろうたびに複数回に分けて発生することもあります。「今年は1回見ただけだから大丈夫」と考えるのではなく、翌年以降も同じ時期・同じ気象条件で再び発生する可能性があることを踏まえて、継続的に床下や基礎まわりの状態を確認しておくことが望ましい対応です。

編集部

大量発生を見た直後は慌ててしまいがちですが、まずは記録を残し、落ち着いて床下や被害箇所の有無を確認することが、その後の判断につながります。

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自分での対策が難しい・改善しない場合は業者へ

羽アリそのものを駆除できても、巣の場所や被害の範囲までは自分で正確に把握することが難しいケースが多くあります。大量発生を見て不安を感じた場合や、自分では床下を確認できない場合は、無理に自己判断で進めず、早めに専門業者への相談を検討しましょう。

業者への相談を検討すべきサイン
  • 複数回・複数箇所で羽アリの大量発生を見た
  • 近隣でも同時期に羽アリの発生が確認されている
  • 床のきしみや壁・柱の劣化など、気になる症状がある
  • 床下など、自分では確認できない場所に被害が疑われる

専門業者に依頼すると、床下の詳細な調査、シロアリの種類の判定、被害範囲に応じた駆除・予防処理までまとめて対応してもらえます。料金や保証内容は業者によって差があるため、1社だけで即決せず複数社を比較することをおすすめします。

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よくある質問

Q. シロアリはどんな時に大量発生しやすいですか?

A. 種類によって条件が異なります。東京都保健医療局の資料によると、ヤマトシロアリは4〜5月の雨上がりの晴れた風のある昼間、イエシロアリは6〜7月の夕方から夜間、アメリカカンザイシロアリは6〜9月の昼間に飛翔するとされています。

Q. 羽アリを掃除機で吸えば駆除できますか?

A. 目の前の羽アリを取り除くことはできますが、家の中に巣がある場合はそこまで対処できているとは限りません。羽アリがいなくなったことをもって安心せず、床下の状態が気になる場合は専門業者に確認してもらうことをおすすめします。

Q. 近所でも羽アリが発生していました。関係がありますか?

A. 羽アリの群飛は気象条件に左右されるため、同じ地域で条件がそろえば、複数の住宅で同時に発生することがあります。近隣でも発生している場合は、地域全体でシロアリが活発化しているサインの可能性があります。

Q. 一度大量発生した後、また発生することはありますか?

A. あります。群飛は条件がそろうたびに複数回発生することがあり、翌年以降も同じ時期に再び起こる可能性があります。1回で終わったと判断せず、継続的に床下や基礎まわりを確認することをおすすめします。

まとめ

シロアリの大量発生には、種類ごとに決まった時期・気象条件があり、雨上がりの昼間や夏の夕方など、発生パターンを知っておくことで冷静に対応しやすくなります。国土交通省の資料でも、大量発生が近隣への影響を及ぼしうる問題として扱われており、放置せず早めに確認することが大切です。羽アリの駆除だけで終わらせず、床下の状態まで含めて、複数の専門業者を比較して信頼できる依頼先を選びましょう。

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本記事は、東京都保健医療局・国土交通省が公表している資料をもとに作成しています。

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