床下や庭先で見慣れない土の塊や、木材に穴の空いた跡を見つけて「もしかしてシロアリの巣では」と不安になった方も多いのではないでしょうか。シロアリの巣は、アリのように地上に大きな塚を作るとは限らず、床下や壁の中、木材の内部に隠れていることがほとんどです。この記事では、シロアリの巣の特徴や見つけ方、巣の中でどれくらいの数のシロアリが生活しているのか、そして自分で対処すべきでないケースについて、国や自治体が公表している資料をもとに解説します。
- シロアリの巣は地上に塚を作らず、床下や木材内部に隠れていることが多い
- 大阪市の情報では、巣の内部には数万単位の働きアリ・兵隊アリが生活しているとされる
- 国の調査では、床下の蟻害(食害)が確認された住宅の割合が示されている
- 羽アリだけを駆除しても、内部に残った巣そのものを退治できなければ被害は続く
シロアリの巣とはどのようなものか

シロアリと聞くと、アリ塚のように地上に土を盛り上げた巣を思い浮かべる方もいますが、日本の住宅でよく見られるヤマトシロアリやイエシロアリの場合、巣は地中や木材の内部、床下の土台まわりなど、目に見えない場所に作られるのが一般的です。大阪市が公開している情報でも、シロアリは風呂場や台所などの水まわりのほか、地中や湿った木材の内部に生息すると説明されています。巣そのものを目視で発見するのは難しく、蟻道(ぎどう)と呼ばれる泥状のトンネルや、木材表面の変色・穴が、巣の存在を示すサインになることが多いです。
また、巣は一つの場所にとどまり続けるとは限らず、シロアリが餌となる木材や湿気を求めて移動しながら、床下全体や複数の柱にまたがって被害を広げているケースもあります。「巣を一箇所見つけて処理すれば終わり」とは限らない点が、シロアリ対策の難しさの一つといえるでしょう。
編集部「巣そのものが見えない」からこそ、蟻道や木材の異変といった間接的なサインに早めに気づくことが、被害を広げないための第一歩になります。
巣の中には何匹のシロアリがいるのか


「羽アリを数匹見かけただけ」という場合でも、油断はできません。大阪市の情報によれば、羽アリの駆除だけでは不十分とされる理由として、内部には数万単位の働きアリや兵隊アリが残っていることが挙げられています。羽アリはあくまで新しい巣を作るために飛び立つ繁殖虫であり、目に見える羽アリの数と、床下に潜んでいる巣全体の規模は必ずしも比例しないのです。
さらに、国土交通省の補助事業として実施された「シロアリ被害実態調査」(全国5,322棟を対象)では、調査対象となった住宅のうち、床下で蟻害(食害)が確認された割合が示されており、巣の存在に気づかないまま木材の食害が進行しているケースが一定数あることがうかがえます。同調査では、過去に駆除歴がある住宅ほど再被害の発生率が高い傾向も報告されており、一度巣を退治したつもりでも、根本的な駆除ができていなければ再発するリスクが残ることが分かります。
シロアリの巣を見つけたときのポイント・注意点


羽アリだけを駆除しても解決にはならない
床や窓の周りで羽アリを見つけると、その場にいる個体だけを駆除して安心してしまいがちです。しかし前述の通り、羽アリは巣の一部が外に飛び立った姿にすぎず、床下や柱の内部には巣本体が残っている可能性があります。市販の殺虫スプレーで目の前の羽アリを駆除しても、根本的な巣の退治にはつながらない点に注意が必要です。
発生時期は「巣が近くにある」サインとして捉える
大阪市の情報では、4月から7月頃にかけて新しい巣を形成するために羽アリが集団で飛び出す時期とされています。この時期に室内や庭先で羽アリを見かけた場合は、単発の出来事として片づけず、自宅の床下や周辺に巣が存在している可能性を疑うきっかけにすることが大切です。特に水回りや湿気の多い場所は生息しやすい環境とされているため、あわせて確認しておくとよいでしょう。
自己判断での薬剤散布はリスクもある
蟻道らしきものや木材の異変を見つけると、市販の薬剤を自己判断で撒きたくなるかもしれません。ただし、巣の位置や広がりを正確に把握しないまま薬剤を使っても、巣の一部を刺激して移動させてしまい、被害箇所が分散するだけに終わるケースもあります。床下は湿気や配管、電気設備もある閉所のため、無理に自分で潜って作業することも避けたいポイントです。



「羽アリを見なくなったから安心」と考えるのではなく、巣そのものが残っていないかを専門的な方法で確認することが、再発を防ぐポイントです。
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自分での対策が難しい・改善しない場合は業者へ


シロアリの巣は床下や壁の中など見えない場所に隠れていることが多く、素人が正確な位置や規模を特定するのは容易ではありません。蟻道や木材の異変に気づいたものの、巣そのものが見つからない、あるいは自分で対処しても被害が収まらないという場合は、無理に自己流を続けず専門業者への相談を検討しましょう。
- 床下や基礎周りに蟻道らしきものを見つけたが、巣の位置が分からない
- 羽アリを駆除したのに、しばらくしてまた発生した
- 木材を叩くと空洞のような音がする、変色している箇所がある
- 床下の点検を一度も行ったことがない、築年数が経っている
専門業者であれば、床下への専用機材を使った調査で巣の範囲や蟻道の経路を特定し、巣の本体を含めた根本的な駆除を行うことができます。調査・見積もりだけであれば無料で対応する業者も多いため、まずは複数社に状況を伝えて比較してみることをおすすめします。
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よくある質問
Q. シロアリの巣は、どこを探せば見つかりますか?
A. 巣そのものが地上に見える形で現れることはほとんどなく、床下や壁の中、木材の内部に隠れているのが一般的です。蟻道と呼ばれる泥状のトンネルや、木材の変色・空洞音など、間接的なサインから存在を推測することになります。
Q. 巣の中には、どれくらいの数のシロアリがいるのですか?
A. 大阪市の情報では、羽アリの駆除だけでは不十分な理由として、内部に数万単位の働きアリや兵隊アリが残っていることが挙げられています。目に見える羽アリの数だけで巣の規模を判断することはできません。
Q. 羽アリを駆除すれば、巣ごと退治したことになりますか?
A. なりません。羽アリは巣の一部が外に飛び立った繁殖虫にすぎず、床下や柱の内部に巣本体が残っている可能性があります。根本的な駆除には、巣の位置や範囲を特定した上での処理が必要です。
Q. 市販の薬剤で自分で巣を退治できますか?
A. 巣の位置や広がりを正確に把握しないまま薬剤を使うと、巣の一部を刺激して被害箇所が分散するおそれもあります。床下は閉所で作業環境としても厳しいため、専門業者への相談をおすすめします。
シロアリの巣は地上に姿を見せることがほとんどなく、床下や木材の内部に隠れたまま、数万単位の個体が生活していることも珍しくありません。羽アリを見かけたときは巣が近くにあるサインとして受け止め、蟻道や木材の異変にも注意を払いましょう。自己判断での薬剤散布は被害を分散させるリスクもあるため、巣の存在が疑われる場合は早めに専門業者に相談し、根本的な調査・駆除を依頼することをおすすめします。
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