ベランダの隅や軒下に、シャワーヘッドのような穴だらけの巣を見つけたら、それはアシナガバチの巣かもしれません。「スズメバチほど怖くないのでは」と油断してしまいがちですが、アシナガバチが原因の死亡労働災害も実際に発生しており、決して軽視できる相手ではありません。この記事では、アシナガバチの生態や危険性、駆除にあたっての注意点を、国や自治体が公表している資料をもとに解説します。
- 厚生労働省の労働局は、アシナガバチに刺されたことによる死亡労働災害の発生を報告している
- 京都市の情報では、アシナガバチは5月頃から巣作りを始め、10月頃まで活発に活動する
- 体長は12〜26mmで、巣や本体を刺激しない限り基本的には攻撃してこない
- 自治体の補助制度では、アシナガバチが対象外とされているケースがある
「おとなしいハチ」でも死亡事故は起きている

アシナガバチはスズメバチに比べて攻撃性が低いとされていますが、決して安全というわけではありません。厚生労働省兵庫労働局が公表している注意喚起資料によれば、令和4年7月、草刈り作業中にアシナガバチに刺されたことが原因でアナフィラキシーショックにより死亡する労働災害が発生したと報告されています。同時期には、農作業中のハチ刺傷による休業を伴う災害も複数件発生していたとされています。
同資料では、対策として黒い服など刺激しやすい色の服装を避けること、香水や整髪料の使用を控えることが呼びかけられています。また、過去にハチに刺されたことがある方については、アナフィラキシーショックへの備えとしてエピペン(アドレナリン製剤)の常備を検討するよう案内されています。「アシナガバチだから大丈夫」という思い込みが、被害を防ぐ上でのリスクになり得ることが、この事例からうかがえます。
編集部庭仕事や草刈りをするときは、服の色や香りにも気を配ることが、思わぬ被害を避ける第一歩になります。
アシナガバチの生態と巣の特徴
京都市が公開している情報によると、アシナガバチは体長12〜26mmのおとなしい性格のハチで、巣を刺激したり直接触ったりしない限り刺してくることはないとされています。夏場には後ろ足を垂らしてゆっくり飛ぶ姿が特徴的で、巣は幼虫の入っている穴が外に露出した構造をしており、シャワーヘッドやハスの実、逆さまのお椀に例えられます。ベランダや軒下に営巣することが多く、洗濯物を干す際などに気づかず近づいてしまうケースも少なくありません。
同資料では、「5月頃から巣作りを開始し、10月頃まで活発に活動する」とされており、この期間はベランダや庭先の点検を定期的に行うことが望ましいといえます。京都市自体は駆除を実施しておらず、自分で対応する場合は夕方から夜間に、長袖・長ズボン・帽子(白色推奨)を着用し、風上から市販の殺虫剤を噴霧する方法が案内されていますが、あくまで小規模な巣を前提とした対応です。
アシナガバチ駆除のポイント・注意点


「刺激しなければ安全」を過信しない
アシナガバチが基本的におとなしい性格だとしても、洗濯物を取り込む、庭木を剪定する、草刈りをするといった日常の動作は、意図せず巣を刺激してしまう可能性があります。「気づかないうちに巣の近くで作業していた」ことが被害につながるケースが多いため、ベランダや軒下、庭木の茂みなどは、作業前に一度目視で確認する習慣をつけておくことをおすすめします。
巣が高所・大きい場合は自分で対応しない
京都市の案内にあるような自己駆除の手順は、あくまで手が届く範囲にある小規模な巣を想定したものです。脚立を使わないと届かない高さにある巣や、すでに大きく育った巣を無理に自分で駆除しようとすると、転落や複数箇所を刺されるリスクが高まります。少しでも不安がある場合は、無理をせず専門業者に相談することが安全です。
自治体の補助制度は対象外の場合があると知っておく
ハチの巣駆除費用を補助する制度を設けている自治体もありますが、スズメバチやミツバチのみを対象とし、アシナガバチは補助の対象外としている自治体も少なくありません。例えば奈良県天理市の補助制度では、対象を「スズメバチ及びミツバチ」に限定しており、アシナガバチは明確に対象外と案内されています。「うちの自治体には補助制度があるから安心」と思い込まず、対象となるハチの種類まで確認しておくことが大切です。



補助制度の対象になるかどうかは自治体やハチの種類によって異なるため、申請前に一度、窓口へ確認しておくと手戻りがありません。
※対応エリア・料金・保証内容をまとめて確認できます
自分での対策が難しい・改善しない場合は業者へ
巣の場所や大きさ、アレルギー体質の有無によっては、自己判断での駆除がかえって危険を招くこともあります。「本当に小さい巣かどうか自信がない」「高所にあって手が出せない」という場合は、無理をせず早めに専門業者への相談を検討しましょう。
- ベランダや軒下に、穴だらけの巣らしきものを見つけた
- 脚立を使わないと届かない高さに巣がある
- 過去にハチに刺されたことがあり、アレルギー体質が心配
- 自治体の補助制度が使えるか、対象種を含めて確認したい
専門業者に依頼すれば、巣の種類・規模の見極めから安全な駆除、再発防止のアドバイスまでまとめて任せられます。無料で見積もり・相談に対応している業者も多いため、巣を見つけたらまずは複数社に問い合わせて比較してみることをおすすめします。
※料金・対応エリア・保証をまとめてチェックできます
よくある質問
Q. アシナガバチは本当に危険なのですか?
A. 基本的にはおとなしい性格ですが、厚生労働省の労働局が公表した資料では、アシナガバチに刺されたことが原因でアナフィラキシーショックにより死亡した労働災害の事例が報告されています。刺激しない限り攻撃してこないとはいえ、油断は禁物です。
Q. アシナガバチの活動時期はいつ頃ですか?
A. 京都市の情報では、5月頃から巣作りを開始し、10月頃まで活発に活動するとされています。この期間はベランダや庭先の巣の有無を定期的に確認しておくとよいでしょう。
Q. 小さい巣なら自分で駆除しても大丈夫ですか?
A. 手が届く範囲の小規模な巣であれば自己駆除の手順を案内している自治体もありますが、高所にある巣や大きく育った巣は危険です。少しでも不安がある場合は、無理をせず専門業者に相談することをおすすめします。
Q. アシナガバチの巣駆除にも補助金は使えますか?
A. 自治体によっては、補助対象をスズメバチやミツバチに限定し、アシナガバチを対象外としているケースがあります。利用を検討する場合は、対象となるハチの種類を含めて自治体の窓口で確認してください。
アシナガバチは「おとなしいハチ」とされる一方で、実際に死亡労働災害も報告されている油断できない相手です。5月から10月にかけて活動が活発になるため、ベランダや軒下は定期的に確認し、巣を見つけても自己判断で無理をせず、専門業者や自治体の窓口に相談することをおすすめします。補助制度の対象種も自治体によって異なるため、事前確認を忘れずに、複数の業者を比較して安全に対処しましょう。
※対応エリア・料金・保証内容をまとめて確認できます










コメント