スズメバチ駆除は自分でできる?外来種の脅威と正しい対処法

スズメバチ駆除は自分でできる?外来種の脅威と正しい対処法の図解


庭木や軒下で「ブーン」という重い羽音とともにスズメバチを見かけると、多くの人が恐怖を感じるのではないでしょうか。スズメバチは日本国内で確認されているハチの中でも攻撃性が高く、巣を刺激すると集団で襲ってくる習性があるため、自己流の駆除は大きなリスクを伴います。この記事では、スズメバチの危険性や国内での分布状況、駆除にあたっての注意点を、国や自治体が公表している資料をもとに解説します。

この記事のポイント
  • 特定外来生物のツマアカスズメバチは、2012年の長崎県対馬市での初確認以降、九州各地で確認地域が拡大している
  • 東京都の情報では、東京で見られるスズメバチの体長は約25ミリと国内最大級
  • スズメバチは巣を守る本能が強く、刺激すると集団で攻撃してくる
  • 自治体によっては駆除費用の半額(上限1万円程度)を補助する制度がある
目次

スズメバチの危険性と国内での広がり

スズメバチの画像

スズメバチと一口に言っても、国内には複数の種類が生息しており、中には海外から侵入した外来種もいます。環境省が公表している資料によれば、特定外来生物に指定されているツマアカスズメバチは、平成24年(2012年)10月に長崎県対馬市で国内初めて確認されました。その後、平成27年9月に福岡県北九州市、平成28年5月に宮崎県日南市、平成30年10月に大分県大分市と、確認される地域が九州各地に広がっていることが報告されています。

ツマアカスズメバチは在来のミツバチを襲って捕食するなど、生態系への影響も懸念されており、「見慣れないスズメバチを見かけた」場合は、それが在来種か外来種かを含めて注意深く確認する必要があります。分布が拡大している以上、これまで生息していなかった地域でも遭遇する可能性は今後高まっていくと考えられます。

出典:環境省「ツマアカスズメバチ」

編集部

「スズメバチ=どれも同じ」と考えず、種類によって危険性や対応の緊急度が異なる場合があることを知っておくと、いざという時に落ち着いて行動しやすくなります。

身近な地域に生息するスズメバチの特徴

スズメバチの画像

東京都保健医療局が公開している情報によると、東京都内で主に見られるスズメバチはコガタスズメバチとキイロスズメバチで、いずれも体長は約25ミリメートルとされています。これは日本国内のハチの中でも最大級のサイズで、樹木や軒下に大きなボール状の巣を作る習性があります。

同資料では、「巣を守る本能が強く、興奮すると集団で人を攻撃する」と明記されており、香水やジュースの匂いが刺激の要因になる可能性があることも指摘されています。刺された場合は、まず刺された部分を水でよく洗い、抗ヒスタミン軟こうを塗ることが基本の応急処置とされていますが、ひどい腫れやじんましん、めまい、吐き気、息苦しさなどの症状が出た場合は、様子を見ずにすぐ医師の診察を受けるよう呼びかけられています。

出典:東京都保健医療局「スズメバチ」

スズメバチ駆除のポイント・注意点

「初期の小さな巣」以外は自分で駆除しない

東京都の資料でも「初期の小さな巣以外は自分で行うのは危険なので専門家に頼むのがよい」と明記されているとおり、巣の規模がある程度大きくなった段階での自己駆除は避けるべきです。巣が大きくなるほど中にいるハチの数も増え、刺激した際の攻撃を受けるリスクが跳ね上がります。見た目が小さく見えても、内部の様子までは外から正確に判断できない点にも注意が必要です。

巣を刺激しない行動を徹底する

スズメバチ対策の基本は「刺激しないこと」です。巣の近くで大きな音を立てる、急に動く、香水やジュースなど匂いの強いものを身につけて近づくといった行動は、ハチを興奮させ攻撃を誘発する要因になり得ます。庭の手入れや外壁点検などで巣の近くを通る可能性がある場合は、事前に周囲をよく確認しておくことをおすすめします。

種類の見分けが難しい場合は無理をしない

前述の通り、国内では在来のスズメバチに加えて外来種の分布も拡大しています。「アシナガバチだと思って近づいたらスズメバチだった」というケースもあり得るため、種類の判別に自信がない場合は無理に近づかないことが大切です。写真を遠くから撮るなどして、専門業者や自治体の窓口に相談しながら対応を進めるのが安全です。

編集部

「小さいうちに何とかしよう」と焦る気持ちは分かりますが、スズメバチは種類の判別自体が難しいこともあります。少しでも不安があれば、無理せずプロに任せましょう。

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自治体の補助制度と、業者に依頼すべき理由

スズメバチの巣駆除には一定の費用がかかりますが、自治体によっては費用の一部を補助する制度が用意されています。例えば東京都西東京市では、スズメバチの巣駆除作業費(消費税含む)の半額、上限10,000円を補助する制度があります。対象は市内の住宅や敷地内などに限られ、「空の巣は対象外」という条件もあるため、利用を検討する場合は事前に自治体の窓口へ確認しておくとよいでしょう。

出典:西東京市「スズメバチの巣駆除作業補助制度のご案内」

補助制度の有無にかかわらず、スズメバチの巣駆除は自己判断で進めず、専門業者に依頼するのが基本です。専門業者であれば、防護服や専用機材を使い、ハチの種類や巣の規模・場所に応じた安全な方法で駆除してくれます。巣を見つけたら、まずは近づかず、早めに業者や自治体の窓口へ相談することを心がけましょう。

業者への相談を検討すべきサイン
  • 軒下や庭木に、大きなボール状の巣らしきものを見つけた
  • ハチが頻繁に出入りしており、数が多く感じる
  • アシナガバチかスズメバチか、自分では種類を判別できない
  • 過去にハチに刺されたことがあり、体質面で不安がある

専門業者に依頼すれば、巣の種類・規模の見極めから安全な駆除、再発防止のアドバイスまでまとめて任せられます。無料で見積もり・相談に対応している業者も多いため、巣を見つけたらまずは複数社に問い合わせて比較してみることをおすすめします。

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よくある質問

Q. スズメバチの巣は自分で駆除できますか?

A. 東京都の情報でも「初期の小さな巣以外は自分で行うのは危険」とされています。巣が大きくなるほどハチの数も増え、攻撃を受けるリスクが高まるため、専門業者への依頼をおすすめします。

Q. ツマアカスズメバチとはどんなハチですか?

A. 環境省が特定外来生物に指定しているスズメバチで、2012年に長崎県対馬市で国内初確認された後、九州各地で確認地域が拡大しています。在来のミツバチを襲うなど、生態系への影響も懸念されています。

Q. 刺されたときの応急処置はどうすればいいですか?

A. まず刺された部分を水でよく洗い、抗ヒスタミン軟こうを塗るのが基本の応急処置です。ひどい腫れやじんましん、めまい、吐き気、息苦しさなどの症状があれば、様子を見ずにすぐ医師の診察を受けてください。

Q. スズメバチの巣駆除に使える補助金はありますか?

A. 自治体によっては駆除費用の一部を補助する制度があります。例えば西東京市では駆除作業費の半額(上限10,000円)が補助対象ですが、条件は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体窓口で確認してください。

まとめ

スズメバチは巣を守る本能が強く、刺激すると集団で攻撃してくる危険な昆虫です。外来種のツマアカスズメバチのように分布が拡大している種類もあり、種類の判別が難しいケースも増えています。巣を見つけても自分で駆除しようとせず、早めに専門業者や自治体の補助制度を確認し、安全に対応することをおすすめします。複数の業者を比較して、信頼できる依頼先を選びましょう。

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本記事は、環境省・東京都保健医療局・西東京市が公表している資料をもとに作成しています。

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